省エネ給湯設備「エコジョーズ」「エコキュート」「エネファーム」の特徴を比較

浴室やキッチンのお湯をつくる給湯器は私たちの生活に欠かせないものですが、この給湯器の効率を高め、地球環境やお財布に優しい機能を備えた「省エネ給湯器」の選択肢が広がっています。
「給湯」は家庭でのエネルギー消費の約3割を占める
資源エネルギー庁の調べによると、世帯当たりの用途別エネルギー消費量は「給湯」が28.3%を占めています。
家庭の給湯の省エネ化が実現すれば、CO₂排出量や光熱費の節約にもつながります。
世帯当たりの用途別エネルギー消費量
冷房 | 2.3% |
---|---|
暖房 | 24.1% |
給湯 | 28.3% |
ちゅう房 | 9.3% |
動力・照明他 | 35.9% |
全体 | 2016年度 33.354×10⁶J/世帯 |

代表的な省エネ給湯器の特徴を紹介
マイホームを検討中の方なら、「エコジョーズ」「エコキュート」「エネファーム」といった省エネ給湯器の名称を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
いずれも似たような名称ですが、熱をつくる方式などに次のような特徴があります。
エコジョーズ
従来から広く普及しているガス給湯器よりも、少ないガスで効率よくお湯を沸かすことができる高効率給湯器です。
従来のガス給湯器はお湯をつくる際に発生する熱を空気中に捨てていましたが、エコジョーズは、この排気熱を回収して再利用することで、従来型のガス給湯器では約80%であった熱効率を約95%まで高めています。
エコキュート
空気の熱を利用してお湯を沸かすヒートポンプ式給湯器です。
空気の熱をCO2の冷媒に集め、電気で圧縮してさらに高温にして、その熱でお湯を沸かします。電気だけの場合と比較して、約3倍以上のパワーでお湯をつくることができます。
ガスではなく電気を動力源とし、さらに電気料金が割安になる深夜電力を使って給湯するため、オール電化と組み合わせると高い省エネ効果と節約効果が期待できます。
エネファーム(家庭用燃料電池)
都市ガスやLPガスから取り出した水素と空気中の酸素を化学反応させて発電しながら、その際に発生する熱でお湯を沸かします。
エネファームの特徴は、発電と給湯の2つの機能を備えている点。発電効率も40~50%と非常に効率が高く、「給湯もできる小さな発電所」といったイメージです。
「エコジョーズ」「エコキュート」「エネファーム」のどれがよいかは、各家庭の生活習慣やオール電化の採用の有無などによって異なります。さらにメーカーや製品によって性能もさまざまですので、興味がある方はパンフレットなどをチェックしてみましょう。