2018年度の新規住宅ローン、7割が「変動金利型」

住宅金融支援機構はこのたび「2019年度 民間住宅ローンの貸出動向調査」を発表しました。
この調査は、民間住宅ローンを取り扱う金融機関に対して2018年度の住宅ローン貸出実績や住宅ローンへの取り組み姿勢などの動向を探るもので、今回は2019年7月から9月の期間中にアンケート調査を行い、金融機関から得られた回答を集計したもの。対象の商品は新築住宅の建築・購入、中古住宅の購入、リフォームに関するローンとなっており、フラット35(買取型)(保証型)は含みません。
新規の住宅ローンの金利タイプは「変動金利型」が約7割
調査によると、金融機関が2018年度に新規に貸し出しを行った住宅ローンのうち最も多かった金利タイプは「変動金利型」で、全体の70.4%を占めました。
低金利の影響により変動金利型の人気は根強く、その割合は2016年度49.9%→2017年度63.9%→2018年度70.4%と2年連続で大幅に増加しています。
一方で、「固定期間選択型(10年)」は2016年度28.8%→2017年度19.7%→2018年度14.3%と2年連続で減少。フラット35に代表される「全期間固定金利型」は2016年度5.9%→2017年度5.6%→2018年度5.0%で、こちらも減少しました。
金利タイプ別の住宅ローン貸出実績

(住宅金融支援機構「2019年度 民間住宅ローンの貸出動向調査」より作成)
それぞれの金利タイプの特徴は?
金利タイプは大きく3つに分けられ、上記で紹介したように現在の低金利下では「変動金利型」が人気。ほかに「固定期間選択型」「全期間固定金利型」があり、それぞれ次のような特徴があります。
変動金利型
市場金利に合わせて定期的に金利が見直される。市場金利が低下すると返済額は減少するが、逆に市場金利が上昇すると返済額が増加する。
固定期間選択型
一定の期間(2、3、5、10年など)、固定金利が適用される。固定期間が終了すると、その時点の市場金利に合わせた変動金利型もしくは固定金利型を選択可能。
全期間固定金利型
契約時の金利が返済まで固定される。市場金利が上昇しても返済額は増加しないが、逆に市場金利が低下しても返済額は減少しない。
金利タイプによって、住宅ローンの返済計画は大きく変わってきます。それぞれの特徴を把握して、ご自身に合ったプランを選択しましょう。
情報元:住宅金融支援機構「2019年度 民間住宅ローンの貸出動向調査」 https://www.jhf.go.jp/files/400351738.pdf