普及が進む「LED照明」の特徴・注意点とは

私たちが日常的に使用する照明には白熱灯、蛍光灯、LED(Light Emitting Diode=発光ダイオード)の3種類があります。このうち最も新しく、急速に普及が進んでいるのがLEDです。
最近では住宅の新築・購入時に、LED照明器具やLED電球を選ぶケースが主流になりつつあります。
LEDの特徴
長寿命
白熱灯の寿命が約2,000時間、蛍光灯の寿命が約1万5,000時間であるのに対して、LEDの寿命は約4万時間と非常に長持ち。1日10時間使っても約10年は交換不要とされており、長時間点灯する場所や、電球の交換に手間のかかる吹抜けや階段といった高所の使用にも適しています。
高い省エネ性
発光効率にすぐれたLEDは、白熱灯と比べると約1/8、電球型蛍光灯とほぼ同じか、それ以下の消費電力で同じ明るさを生みだすことができます。
熱線や紫外線が少ない
LEDの光は熱線(赤外線)をほとんど含まないため、光による色褪せなどの影響が軽減されます。また紫外線も少ないことから、紫外線を好む虫を呼び寄せにくいといった長所もあります。
すぐに明るくなる
蛍光灯は点灯してから明るくなるまで若干時間を要するものもありますが、LEDは応対速度が速く、点灯の直後に明るくなります。そのため、すぐに明るさを得たいトイレや廊下、玄関灯などで活躍します。
調光・調色ができる製品も
LED照明器具の中には、光の明るさを調節できる調光機能や、光の色を調節できる調色機能を備えた製品もあります。
調光機能は「明るく・暗く」「20%・50%・75%・100%」というように段階的な調節が可能。調色機能は「昼光色(寒色系の青っぽい光)・昼白色(寒色系と暖色系の中間にあたる白っぽい光)・電球色(暖色系の赤っぽい光)」の3種類からお好みで選べます。
注意したい点
価格について
最近では安くなってきたとはいえ、生産にコストがかかるLED照明器具は白熱灯や蛍光灯に比べると高額です。
明るさの基準について
従来の白熱灯や蛍光灯は明るさを「ワット(W)」で表示していましたが、LEDの場合は「ルーメン(lm)」という値で明るさを表示しています。売り場にあるLED照明のパッケージを見ると「●ワット相当」というようにワットの目安が記載されているので、確かめた上で購入しましょう。
ランプ交換ができない製品も
LED照明器具のうち、器具にLEDが組み込まれている一体型のものはLEDの寿命が尽きてもランプ(光源)を交換できません。一般的に照明器具の寿命は8~10年で、LEDの寿命は約10年とされることからランプ交換は不要という考え方もありますが、気になる場合はランプ交換が可能なタイプを選びましょう。