ふつうの部屋と何が違う?「サービスルーム」について

物件の間取り図をチェックしていると、「サービスルーム」と書かれた部屋を見かけることがあります。
人ひとりが入る物置程度のスペースのこともあれば、6畳くらいで窓まであるサービスルームも存在しており、ふつうの寝室などと変わらないようにも見えますが…このサービスルームとは、一体どのような部屋なのでしょうか?
法律で「居室ではない」される部屋
サービスルームとは、建築基準法上で「居室として扱われない部屋」をあらわすものです。
建築基準法では、寝食や作業、娯楽などのために継続的に使用する部屋のことを「居室」としており、LDKや寝室、子ども室などがこれに該当します。
居室は人が長時間過ごすために採光や通風などの基準が設けられていますが、サービスルームはこれらの基準をクリアしておらず、居室とは認められていません。そのため物件の部屋数を表示するときは「3LDK+S(サービスルーム)」というように、居室にプラスアルファする形で表示されます。
ちなみに、サービスルームは比較的最近になって使われるようになった名称で、かつては居室として扱われない部屋は「納戸」と呼ばれるのが一般的でした。間取り図によっては「サービスルーム」のほかにも「納戸」「DEN(デン)」「書斎」「フリースペース」といったさまざまな表記があり、いずれも建築基準法上は居室として扱われない部屋を意味しています。
サービスルームの使い方は?その注意点も紹介
建築基準法上は居室ではないとされるサービスルームですが、部屋の使い方に特に決まりはなく、居住者が自由に使ってOKです。個室として使用してもいいですし、採光がとれないデメリットを逆手にとって、日焼けが気になる衣類や本などをしまっておく納戸にするのもよいでしょう。
また、リモートワーク時の書斎にしたり、家事室、趣味の作業場として使用したりすることもできます。自分だけの秘密基地のようなプライベート空間があれば、自宅で過ごす時間がより楽しくなるかも知れません。
ただし、注意点もあります。居室ではないことからエアコン専用のコンセントがなく、テレビや電話の回線を引いていないケースが多いため、これらの設備を利用するには別途工事が必要です。
このように、居室と違う特徴があるものの、ライフスタイルに応じて自由な使い方ができるのがサービスルームです。ぜひ、あなたやご家族にぴったりの方法で活用してください。