暮らしの満足度を上げる、住まいの「トイレ」を考える

家族が1日に何度も使用し、お客様が使う頻度も高いトイレは、暮らしの満足度を左右する部分でもあります。
そんなマイホームのトイレについて考えるときに、押さえておきたいポイントをまとめました。
トイレの「配置」
トイレは一人きりで過ごすプライベート空間であり、同時に音やにおいも気になります。そのため、来客の多いリビングや、食べ物を扱うダイニングやキッチンの付近にトイレがある場合は、トイレの中が丸見えにならない配置だと安心です。
また、玄関ホール付近にトイレを配置する間取りでは、玄関ドアを開けたときにトイレが見えないかどうかも注意しましょう。
寝室の近くのトイレは「夜中に行きやすいのでよい」という声もあれば、「音が気になって眠れない」という声も。家族の人数やライフスタイルに応じて、どれが最善か考えてみる必要がありそうです。
トイレの「数」
最近は、2階建てや3階建ての家で、各階にトイレを設置するケースも多いです。各階にトイレがあると移動の手間や混雑は避けられますが、掃除の負担が増えてしまいます。1階だけにトイレを設置する場合は、階段の近くにあると使いやすいでしょう。
トイレの「種類」
昔の住宅は便器とタンクを組み合わせるトイレが一般的でしたが、今は手洗い付きの「タンク一体型」と、手洗いのない「タンクレス」が主流。特にタンクレスはスッキリした見た目で、掃除も楽なので人気がありますが、水圧が低いため2階以上に設置するのが難しいこともあります。
「手洗い」と「収納」
タンクレストイレは、手洗いがないので手洗いを別途設置します。設置場所はトイレの中が多いですが、コロナ禍の手洗い習慣の徹底によって、玄関の近くにトイレを配置し、あえてトイレの外に手洗いを設けて帰宅後にサッと手洗いできるようにする間取りも見られます。
また、トイレ内のスペースに余裕があれば、予備のトイレットペーパーや掃除道具をしまう収納も検討しましょう。
将来の「介護」に備えて
長く住むうちに、高齢で介護が必要になったり、介護を必要とする人と同居したりすることも考えられます。車イスでの移動や、介助者がスムーズに排せつ介助ができるように、トイレはゆとりある広さが理想的。手すりは後付けも可能ですが、できれば新築の段階で開口部を広くとり、引き戸にしておくと安心です。